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腐向け

保護中: 若竹の君 壱

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保護中: 薄氷の鏡・1

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保護中: 月に十五の闇ありて

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保護中: 寝ている君と。

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寝ている君に。

「イツ花さん、綿入れってどこかにありませんでしたか?」

昼過ぎまで晴れていた空はすっかり鉛色に変わり、空気もどこか、しん……と張り詰めている。今夜は雪になりそうだ。

春生まれの氷雨も、夏生まれの藍晶も、これが一度目の冬だった。

先代たちが大江山を踏破したあとに生まれた彼らは、降り積もる雪に対して憎しみや怒りを抱くことは無かった。

とはいえ、降り積もった雪に大喜びして駆け回れるほど、幼くも無い。


鷹羽家に着たばかりの頃、巻物や指南書の読み方を教えてくれだとか、やれ組み手の相手になってくれだとか、
やたらと氷雨に纏わりついてきていた藍晶は、最近は少しだけ落ち着きをみせるようになってきていた。

もっとも、藍晶はつい先日――氷雨より拳ひとつ分ほど背が高くなった。今の彼に飛びつかれては、氷雨の体格ではとても支えきれないので、有難い傾向ではあるのだが。


「綿入れですか? えっとぉ、ちょーっと、お待ちくださいね」

ひとり分だけ渡された上掛けを見て、氷雨はもう一枚出してくれるようイツ花に頼んだ。

「氷雨様って、ずいぶんと寒がりなんですねェ? 明日は火鉢の炭を多めにしましょうか」

「違うよ。もう一枚は藍晶の分」

「だったら、イツ花があとで藍晶様のお部屋にお持ちしますけど」

「イツ花さんも色々お仕事があるでしょう。ひとり分もふたり分も重さは大して変わらないからね。俺が、藍晶の分も持っていくよ」

「氷雨様ってェ、そういう所がやっぱり藍晶様の兄君のようですねぇ」


二枚目の綿入れを渡しながら、イツ花はふふっと微笑んだ。

「直接の血のつながりが無くても、あの子は――藍晶は、手間のかかる弟だからね」

あまり甘やかすなと周囲には言われているが、それでもやっぱり小さい頃から見知っているだけに情が移る。


「お小さい頃のように、添い寝でもして差し上げればよろしいのでは?」

「いや、あの子は寝相が悪いから――」

どうせこれも蹴飛ばしちゃうんだろうけど、無いよりはあった方が良いから……と、苦笑する氷雨につられてイツ花も笑う。

「お風呂の用意もできてますから、お休みの前によーく体を温めてくださいね。湯冷めしないように、今日は薬湯を足してありますから」

「うん、ありがとう――じゃ、これを置いてから、湯浴みをしようかな」

イツ花と別れ、藍晶の部屋に綿入れを持っていくが、部屋に藍晶はいなかった。

相変わらず羽織を脱ぎっぱなしにしているので、衣架に掛ける。

指南書や巻物の類はきちんと綴じられており、文机のあたりは片付けられた印象を受けるが、着物を脱ぎっぱなしにする癖は未だに直らないらしい。


(ついでだし、布団をしいておこうかな)


最近は流石に、巻物を読んでいる途中で眠ってしまうような無作法はしなくなったが、秋口の頃まで藍晶は畳に寝そべったまま眠りこけてしまうことが良くあった。

今の藍晶の体格では、氷雨が寝床に運んでやるのは少し厳しい。

この冷え込みでは、布団を引かずに眠れば風邪を引いてしまうだろう。


本人が機嫌を損ねない程度に部屋を片付けて布団を敷いてから、氷雨は湯殿に向かった。

夕暮れの朱の光と湯気が立ち込める浴場は、イツ花が気を利かせてくれた薬湯の香りが効いてとても心地いい。

体を温め、ひと心地ついてから、氷雨は今は自分の私室を兼ねている――当主の間に布団を敷いて綿入れを重ねた。

そのまま、ごろんと寝転がる。

ぼんやりと、天井を見ながら……とりとめのないことを考えていた。





「うわっ!」

急に、体に何かが倒れこんでくる衝撃を感じて目を開けた。

――いつの間にか、眠ってしまっていたらしい。

「……なに」

「なんとなく…」

聞き覚えのある声。

視界に入る、金にほど近い翡翠色。

(――藍晶か。しょうがないなぁ、もう。いつまで経っても、子供なんだから)

「入りなよ」






すやすやと、自分のものではない寝息がかかるのを感じて、氷雨は少し驚いて目を開けた。

寝息がかかる、という状況も充分驚きの対象なのだが――今、自分の背中に回された、腕の感触。

抱きつかれているというより、抱きしめられているといった方が正しい。起こさないように、そっと抜け出そうかと試みると、ほんの一瞬だけ腕の力が強くなった。

視界の端にちらちら揺れる、黒に近い緑の髪。


(――この髪の色は、藍晶か。でも、どうして俺の布団で寝てるのかな。……まあいいか、藍晶が起きてくれないと、俺も布団から出られないし)



「藍晶。――起きて」

「んー……って、氷雨?!」

「しーっ! 他の皆まで起きちゃうよ」

大声を上げかけた藍晶を制し、氷雨はあらためて藍晶に問うた。


「あのさ、なんで俺の布団で藍晶が寝てるのかな。――その前に、放してくれないかな。俺、そろそろ起きて支度をしないと」

「え、あ、ごごごめん!」

きつく抱きしめていたのは、どうやら無意識だったらしい。

藍晶は慌てて手を離す。

布団から起き出して、寝間着から着替えたあと、氷雨は藍晶に当主として軽い注意を与えることにした。


「寝ぼけて間違えたとかにしてもさ、気をつけないと駄目だよ? 今回はたまたま、俺だったから良いようなものの――速瀬姉さんとかだったら大問題だよ」

「――氷雨、やっぱり覚えてないんだな」

「え?」

困ったように苦笑する藍晶は、続けて衝撃の事実を口にした。


「昨夜、氷雨が『入りなよ』つったから一緒の布団に入ったんじゃん。――まあ多分、朝になったら忘れてるだろうなーとは思ってたけどサ」

「え……そんなこと、言った?」

「言った」

やはり思い出せないが、藍晶が嘘をついているとも思えない。


「ごめんね。――でも、小さい頃に戻ったみたい……でもないか。藍晶も最近すごく背が伸びたから、流石に二人で布団一枚じゃ狭いよね」

「……まあね」

ぷいとそっぽを向く藍晶を見て、おっとりと氷雨は微笑んだ。

(やっぱり、まだ子供なんだな)

鷹羽家の朝は、今日も平和である。

好みの分かれる特殊傾向ありのコンテンツ。

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他家と共演

■夢の礫(要・閲覧パス)ネット小説レーティング・全年齢対象
1/2/3/4

秋家の紫音さん、鷹野さん、火鷹さんと、鷹羽家から氷雨、時雨、藍晶、常盤。

秋さまから頂いた素敵共演小説の続き部分(水月作)。秋若菜様の素敵な作品が拝読できるサイト→蒼天の秋

ほのぼのした雰囲気、日常を描いた作品。全年齢対象の健全ものですが、
二家共演、水月側の捏造設定ありという特殊ジャンルなのでパス制とさせていただきます。
水月の勝手設定を含みますので、共演二次創作がお好きな方はご覧にならない方がよろしいかと存じます。
共演絵→秋家ご当主と鷹羽家当主(要パス)

■片瀬家の系譜(番外)(1~4はパス不要)
1/2/3/4/5
片瀬に養子に行った嵐の物語。片瀬のif歴史。悲願達成時の当主・森香の視点で物語が進みます。相対三人称。※5話目以降に死ネタあり。

共演二次創作が大丈夫な方は下記からパス請求をどうぞ。
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異性装束

女性当主が男性装束、男性当主が女性装束を着用しています。
鷹羽7代(パス必要)
※静御前(男装の麗人・雫海)
8代(パス必要)
※2代目静御前(女性装束・8代氷雨)

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恋愛要素

いわゆる腐向け。BL。オトコノコ同士で恋愛要素のあるもの。

■ツイネタコバナシ。氷雨視点(パス不要)/藍晶視点(パス必要) どちらも相対三人称(=二人称)。
※氷雨視点は普通の兄弟っぽいので鍵なし。
藍晶視点は完全に腐向けなのでパスがけ。片思いで寝惚けて抱きしめる程度ですが、大丈夫な方のみパス請求してください。
カプ傾向としては男5→男3、歳の差4ヶ月で年下片想いパターン。

寝ている氷雨にダイブしてみた!
迷惑そうに「……なに」って言うから「なんとなく…」って呟いたら、少しムッとして布団をまくり「入りなよ」って言ってくれた。
http://shindanmaker.com/188803
↑元ネタはコレ。

■月に十五の闇ありて(パス必要) 1/
異国へと養子に行った秋征。嵐そっくりの暁に会い、彼は何を思うのか。秋征視点の一人称。
カプ傾向としては男21(8ヶ月)→男5(4ヶ月)。年上片想いパターン。

■薄氷の鏡(パス必要)
/
1.5

※端数数字は、視点が藍晶から見たものに変わっています。

魔槍と藍晶。かなり特殊設定が盛り込まれているので、大丈夫な方だけご覧下さい。
事前に「特殊設定」をご覧頂かなくても読めるつくりにはしてますが、腐向け苦手な方には多分ムリ。(つっても所詮私の書くものなのでキス程度ですが)
イタ切ない系。すれ違いの片想いでトライアングラー。
感情のベクトルは男3裏人格(魔槍)→男5(藍晶)→男3表人格(氷雨)。氷雨→藍晶の感情はごく普通の兄弟愛。
というわけで報われない恋愛要素の業深劇場。

姿絵(Side:藍晶) 氷雨視点と違い、がっつり片想いの心理描写が入るのでパスがけ。外部公開からの再録。

■若竹の君

鷹羽家、九代当主藍晶の生涯。片想いだけどがっつり心理描写入るのでパスがけ。腐向け大丈夫な方はどうぞご覧下さい。

/

※同性カプが大丈夫な方は下記からパス請求をどうぞ
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暴力・残酷描写系

流血・暴力描写などバイオレンス系。
コンテンツ未アップ。しばらくお待ちください。
片瀬家・大江山討伐前後の氏神のお話。春騎と春輝、創史。
片瀬家・阿修羅討伐 双子の秋幸・秋征、父春駒
※バイオレンス系が大丈夫方は臨時フォームからパス請求をどうぞ。

※特殊傾向・現パロ

身内で楽しんでる感が強いコンテンツ、かつ、現代を舞台とした学園パロという特殊性で俺屍の原型全く留めてないです。
それを許容できる方のみご覧下さいませ。→コチラから

「好き」の種類 (※ぬるい腐向け。幼い子の片思いで歳の差)

「好きな人はいますか?」

「氷雨!」

満面の笑顔で答える藍晶に、ほんの少しだけ困ったように微笑みながら、氷雨は言葉を紡ぐ。
「……ありがとう。だけど藍晶――たぶんこれ、意味が違うと思――」
「違ってないもん。おれが好きなのは、氷雨だよ」

氷雨の言葉を皆まで聞かず、藍晶は強く首を振る。

「ええと、どう言ったらいいかな――って、伽羅さん、笑ってないで助けて下さい……」

 

本気で困っているらしい、氷雨の困惑の表情を見てとり、伽羅もわずかに眉をひそめる。

「この年齢の、しかもこのクソガキに説明するのは難しいわね」

何しろ子供の言うことなので、「好き」に種類があることを解って言っているのかどうかも定かではない。
しかし、薮蛇ということもある――果たして、教えても良いものか。

これまでの二人のやりとりを見ていて、幼い藍晶が氷雨に対して淡い恋慕の情を抱いていることに、伽羅は気付いていた。

 

けれど――氷雨が藍晶に向ける感情はおそらく、兄弟間での親愛の情以上のものでは無い。伽羅は、確認の意味を込めて我が子を諭す。

「――藍晶、アンタ近所の女の子と遊んでて『大きくなったらお嫁さんになる』とかって話したことあるでしょ? そういう意味なのよ。コレは」
「だから、おれが大きくなったら氷雨をお嫁さんにするの!」

(やっぱそうきたか。――氷雨くんは、多分本気にしないでしょうね……さて、どうするかな)

 

「……ええと、藍晶。気持ちは嬉しいんだけど、俺は男だから、藍晶のお嫁さんにはなれないんだよ?」
「ええー?! お嫁さんって『一生傍にいてください、大事にします』って思う相手のことなんだろ? なんでダメなんだよ!」

困ったように微笑みながら、あくまで相手を傷つけないようにと諭す氷雨の態度を見て、ここは我が子を傷つけず、二人の間に妙な遺恨が残らないようにするには、冗談めかして誤魔化すのが最良の策、と伽羅は判断した。
「なんでそこであたしの名前を出さないかな、このクソガキは。まあ母親も嫁には出来ないけどね。藍晶、女の子限定で答えなさい」
「うー……氷雨がいいのに。わかったよ、しょうがないなあ。氷雨がダメなら『静御前』。この前会った、冬の空みたいな淡い髪色の綺麗な人。長い髪の似合う優しそうな人だよ。あ、そういや目の色がちょっと氷雨に似てたかな?」

「!! ら、藍晶、どこでその名を……」

(どっちも氷雨くんよ! ……って、教えるわけにもいかないし。参ったわね。この子、多分かなり本気だわ)

「迷子になったときに、手を引いて帰ってくれたんだ。あの人、名前を聞いても教えてくれなかったけど、あとで近所のおっちゃんに聞いたら『あの方は静御前様だ』って教えてくれた。氷雨がダメならあの人でガマンするよ」

動揺する氷雨をよそに、藍晶は嬉々として静御前との経緯を語る。
「静御前」の二つ名を持つ当主は実はもうひとりいるのだが、藍晶のいう特徴を備えた人物は一人しか居ない――すなわち、7代当主・雫海の代理で娘薙刀士の装束を身につけて先日の式典に出た、氷雨である。

 

あの人で『ガマン』って何だよ、とポツリと呟きながら頭を抱える氷雨の袖を引っ張り、藍晶に聞かれないよう注意しながら小声で伽羅は話しかけた。

「氷雨くん、ちょっといい? ――あの姿、見られてたのね。まぁいいわ、どうせ子供の言う事だし、藍晶は飽きっぽいからすぐ忘れるわよ。この後の訓練でやる気無くされても困るから、ココはあの子に合わせてやって」

 

わかりました、とため息をつく氷雨の姿を目にした藍晶は、泣きそうな顔でこちらを見ている。

「……氷雨、おれのこと嫌いなの?」
「ごめんね、ちょっとびっくりしただけだよ」

 

優しく頭を撫でる、大好きな手の感触に安心したのか、藍晶は何とか泣くのを堪えた。

「――大丈夫、俺は藍晶のことが大好きだから、嫌いになんてならないよ。俺でいいなら、ずっと傍にいるよ」
「やったー! じゃあ当主様――氷雨の母さんにも認めてもらえるように、おれ頑張るから!!」

ぎゅーっと、嬉しそうに氷雨に抱きつく藍晶を見ながら、伽羅は心の中でそっとため息をつく。
(氷雨くんって、どうしてこう迂闊なのかしらね。この流れは思いっきり、求婚と了承ととられても文句は言えないのに……きっと苦労するわね、藍晶は)
どのみち袖にする気なら、妙な期待を持たせるようなことを言わなければいいものを。
たしかに、「あの子に合わせてくれ」と頼んだのは自分だが、それにしてももう少し言い様はあるのではないだろうか――という気がしないでもないが、氷雨とてまだ5ヶ月の少年である。まして、色恋沙汰にうとい彼の性格から、そういう機微を期待するのは酷というものかもしれない。

「ま、後々困ったことがあったら相談しなさい。あたしが責任持つわ」

我が子の幸せを願わない親などいない。

どういうわけか、この歳の離れた兄のような存在に恋心を抱いてしまった我が子の将来を思い、当分『静御前』の正体は全力で秘匿しよう――と、伽羅は密かに誓いを立てたのだった。

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