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俺屍二次創作

保護中: 若竹の君 壱

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さくら

「これ、本当は桜の花から採った香りじゃないのよ」
「へぇ、そうなんだ」
続きを読む «さくら»

オフライン活動

同人誌発行予定

2014.01.12 紅葉賀 A5 20P 200円

サイトのどこかに載せようかと思ってた「氏神・破戒神片瀬」と、秋双子のコバナシ。
1冊に収まりきらなかったので続きます(汗 3月あわせで続きが出ます。多分。今回の分に秋双子入りませんでした。

※印刷屋さんからの納品が終わっていない状態ですので、2014年1月10日現在、予約は受付致しておりません。

発行済同人誌

2013.10.27 俺屍神様イラストアンソロジー 柳緑花紅 参加させて頂いてます。
詳細はこちらからご覧下さいませ→

※10月新刊の「夢浮橋」は11月からSTARBOOKSさんで同じ内容のものが電子書籍として頒布されています。
「紙で読みたい!」という強いこだわりが無ければ、電子書籍が良いかも。
(電子書籍の方は少し価格抑え目です。購入者さんの手元に形の有る本が残るわけではないので)



 

イベント予定

2014.03.30 COMIC CITY 大阪97 CC大阪98 通知着たらスペースナンバーとサークル名も追加します。

スケブ描かせて頂けると幸せです(笑)……知らないジャンルを「資料渡すから描いてー!」は無理ですが;

 

通販について

自家通販のページを公開開始しました。詳細はコチラから

オフライン活動お役立ちリンク

お世話になっております。
HOPE21様

STARBOOKS様


Photoshop用トーン素材配布サイト(※英文表記のみ)
ねこまたぎくらぶblog

過去発行物

完売して在庫が無いもの。再版の予定は今のところ御座いません。



※2013年夏コミあわせ・落花流水は、元がここのサイトで掲載している小説が大半であるため、完売とともにpixivでのサンプル公開を終了しました。




Substrage
サイトの他にこそっとラクガキや散文置いている外部サービス。
※Pixiv/TINAMI以外はTwitterアカウントをお持ちの方でないと見られません。
また、好みの分かれるコンテンツについては、
公開範囲を限定させて頂いている場合があります。
予めご了承ください。
ぷらいべったー(表)
ぷらいべったー(鍵)
Pixiv(現在一時休止・新刊サンプル等ごく一部の告知用)

他ジャンル置き場

双子さんに質問回答・蓮と蓉

1・お二人のお名前は?


蓮 「あー……うん。『水月 蓮(ミナツキ レン)』です」
蓉 「一族の名は初代の真名だから明かせねェンだ。同じく『水月』蓉(ヨウ)」

2・ご両親はどなたですか?


蓉 「そういや、オレら双子じゃなくても佑兄さんとは父上も同じなんだよな。父上は鹿島中竜さま、母上は『水月司(ミナツキ ツカサ)』」
蓮 「家訓があるからなぁ。ま、矢鱈におれ達の異母兄弟が増えることになるんだろうけど、そこはまぁ……気にしていても仕方がないところなんだろう。初代曰く『血は母から伝えられるもの故、母が同じ子らを兄弟姉妹として扱う。これらの者の婚姻を禁ず』らしいから」

3・外見や職業を始めとした、お互いのことを紹介してください。


蓮 「蓉は槍使いで、髪は初代と同じ水浅葱。瞳は瑠璃色。肌は初代と同じ桜色。夜更かしとか脂っこいものとか、体に悪そうなものが好きだよなー。けど、おれが怪我すると真っ先に回復を進言してくるから、こう見えて意外に心配性というか、『気は優しい』のかも知んねーな。言うと怒るけど」
蓉 「馬っ鹿、オレは優しくなんかねーっての。けどまぁ、蓮って当主だし? 隊長がやられたら其処で負けなんだから周りが残り体力に気を配るのは当たり前だろ。初代じゃねーけど、せっかく後列狙い撃てる獲物持ってンだ、回復や防御より攻撃してもらった方が良いじゃねーかよ。あー……ンで、蓮の髪色は芥子色で瞳は初代と同じ金色。だけど初代とちょっと雰囲気が違うよな。どっちかって言うと父上の瞳に近いか」

蓮 「職業は、家に来た時『槍の指南』と『弓の指南』が並べて置いてあって、良くわかんないまま、おれが弓の指南書を手に取ったから、蓉が槍を持つことになったんだよな……今思うと、おれが槍にしとけば良かったかもなぁ」
蓉 「何言ってんだ、蓮を前列に立たすのなんて危なっかしいだろ」
蓮 (……危なっかしいのはどっちだか)

4・仲はいいですか?


蓉 「家族なんだし。まぁ普通かな」
蓮 「ああ、うん。佑兄さんも蓉も、由羽ちゃんも……皆大事な家族だよ」

5・「ああ、こいつと双子なんだ」と思うことは?


蓮 「意図したわけじゃなくて進言が被ったとき」
蓉 「初代によく苦笑いされてたよなぁ」

6・「こいつとは双子じゃねぇ」と思うことは?


蓮 「うーん。と、いうよりおれは、『双子』と『他の兄弟』に大きな差があるような気がしないんだよな……」
蓉 「オレは今、『こいつとは双子じゃねぇ』と思ったな」

7・ぶっちゃけどちらの方がご両親に似てる?どんなところが?


蓮 「蓉の方じゃないか? 髪色とか、自分が前列に出るのは良くておれが前列出るのは駄目だって言う所とか」
蓉 「オレは蓮の方が似てると思うぜ。一歩下がって全体見ながら、討伐隊全員のケガとか気をつけてる所とか、あと瞳の色」

注:蓮は母親を思い浮べながら、蓉は父親を思い浮べながら答えています。

8・相手のここがスゲェ!と思うことは?


蓉 「蓮はあんま、カッとなってあーだこーだ言うことはしねェ。あとまー何だ、黄川人の話を真面目に聴いてやっても良いと思えるあたりがスゲェ! とオレは思うけどな」
蓮 「……家の女子は黄川人に冷たいなーとは思ってたんだけど、お前も大概だな。蓉は、……そうだな、おれが思いつかないような、敵の弱点をつく戦術が上手い。攻撃術のタイミングとか、残り体力や命中の度合いなんかの計り方が『すげー』だな」

9・相手のここは苦手なんだよな…と思うところは?


蓮 「褒めたのに何でかキレられたとき。正直ちょっと落ち込む」
蓉 「あー……悪かったよ! っつか、人前で自慢の弟とかさ、こっぱずかしーんだよ」

10・あいつのここだけは許せない!と思うことは?


蓮 「うーん? 目の前にいない状態でまで、そこまで腹立つ相手に会ったことはねえなぁ」
蓉 「オレは腹立ったらその場で言うからな。蓮は腹立てること自体が少ない」

11・双子とは言えどもここだけは譲れないという境界線はどこですか?


蓮 「いや、だから。おれにとっては、双子だろうが兄さんだろうが妹だろうが、譲れない境界って多分同じなんだよな。だから、『双子』って状態に限定するなら『特に無い』かな」
蓉 「……はー。其処がオレと蓮との違いなんだろうな」

12・食べ物の好みや考え方の趣向の違いはありますか?


蓉 「蓮はシジミが好きだが、オレはどっちかって言えばアサリ派だ」
蓮 「味噌汁と言えばシジミだろ」
蓉 「いや、アサリだろ」

13・共通の趣味や特技などはありますか?


蓮 「あー……どうかな?」
蓉 「言われてみれば、ねェな。まぁ、初代の言う『な、なんと愛らしい!』が理解できねェ! って所ぐらいじゃねェか」
蓮 「初代が好きそうなものを把握出来てた、佑兄さんって凄いよなぁ」

14・討伐に行くときはいつも一緒ですか?


蓮 「交神と訓練でズレるまでは、大体いつも一緒だったな。間合いが違うからその方が良いんだ」
蓉 「……そういや今ふと思ったけど、オレは小さいとき、指南書はどっちでも良かったから余ってた方を取ったんだがな。結果的に同じの取らなくて良かったのかもな」

15・どちらかが隊長になるとしたら、どちらがなりますか?


蓉 「蓮。当主だからな」
蓮 「当主になったのは、蓉が『オレは多彩な戦術で蓮をサポートするから』って言ったからだろ……」

16・初陣前の二ヶ月間一緒に訓練した時のエピソードを教えてください。


蓮 「そういや、イツ花の記録だと2ヶ月目に初代が特訓したの蓉だけってことになってるけど、ホントは文机二人並べて差し向かいに居たから、二人同時にみて貰ってたんだよな」
蓉 「一ヶ月目、佑兄さんに訓練してもらって、初代が蓮の訓練して。討伐に行かずにちゃぶ台囲んで過ごすってのは珍しいのかも知んねーな」

プレイヤー注:実際に後にも先にも『休養』コマンド使ったのはこの時だけでした。

17・討伐中、相手が大怪我!あなたの反応は?


蓮 「蓉にお雫」
蓉 「蓮にお雫。無理なら常盤の秘薬。薬も無いなら引波。それも無ければ『かばう』」

18・交神するとしたらどちらから?(またはどちらが?)生まれた子供はどちらが面倒を見ますか?


蓮 「それ、ついこの前話したような気がするんだがな」
蓉 「こういうことは当主が先だろ。蓮が先に行けよ?」
蓮 「わかったよ。子供は、家訓により基本的に面倒を見るのは親だな」

19・喧嘩することはありますか?それはどんなとき?


蓮 「そういえば、無いなぁ」
蓉 「まー、オレと違って蓮はカッとなること自体ほとんど無ェし、大抵折れてくれるからな」
蓮 「口は悪いけど、蓉は根本的に相手が困るような事柄はゴリ押ししないからなぁ」

20・相手に裏切られた!と感じるときはありますか?


蓮 「無いなぁ。そもそも『裏切られた!』って感じるのは、自分の方が勝手な理想を相手に押し付けてるから起こる誤解で、それってただの子供の我侭だろ」
蓉 「すげェ大人な発言だとは思うが……素直に喜べねェのはどうしてだろうな」

21・二人で力を合わせたら――どんなことができますか?またはできそうですか?


蓉 「『大江山だって越えられる!』とか、そういう発言を期待されてンのかな、此れは」
蓮 「うーん。だけどまぁ、二人だろうが三人だろうが、出来ないものは出来ないし、出来るものは出来る。おれも蓉も、戦って戦って力をつけて、次代に願いと力を受け継ぐこと、位じゃねえかな」
蓉 「その合間に『家族揃って幻灯を撮る(ただし枠は可能な限り愛らしいもので)』と、『家族揃って好物を入れた食事を摂る』を入れないと、初代に叱られるぞ」

22・二人だけの秘密はありますか?


蓉 「ここで言っちまったら『二人だけの秘密』もクソもあったモンじゃねェだろ」

23・ここだけの話、双子だからこその悩みってありますか?


蓮 「ああ、そういや無いなぁ」
蓉 「いやいや布団が狭いとか、着物をしょっちゅう間違えるとか色々あるだろ」
蓮 「あれ? それって双子に限った悩みなのか?」
蓉 「あー! 何でもねェ! 次だ次!」

24・仮に双子でなかったとしたらどんな関係になっていたと思いますか?


蓮 「佑兄さんとおれ達みたいな関係? って、今とあんまり変わってない気がするのはおれだけかな……」
蓉 (オレにとって蓮と佑兄さんは同じ兄でも、蓮の方が「弟」みたいなんだがな)

25・双子に生まれて幸せですか?


蓮 「双子じゃなかったら、あの訓練1ヶ月目の時間は無かったと初代から聞かされたから……良かったんじゃないかな、双子で」
蓉 「オレにとっても、やっぱ兄さんと蓮と、初代と4人でちゃぶ台囲んだのはいい思い出だからな」



質問配布元→魂結び

保護中: みふねさんから頂いた鹿島さん

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保護中: 薄氷の鏡・1

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高羽家青嵐記 番外・始祖の娘 8

翌日。
イツ花からの提案を聞いたから――と、わたしは透に自分の出した答えを告げた。

「うちが、跡取りを授かる。結魂でも交神でも、何でもする。せやから、透ちゃんが交神に行くんは無しやで」
『何でもする』という言葉にびっくりしたのか、透は一瞬、目を伏せた。
「わかった。けど、忍ちゃんが儀式に行くなら……あと三月、ふたりで頑張らなアカンっちゅーことやな」
「うちに出来る、いっちばんの譲歩やで。こん位 のワガママ、花嫁修業やと思って許してや」

どうして、透はこんな辛そうな表情をしているのだろう。
わたしが自分で決めて、言い出したことだというのに。
見ているわたしの方が辛くて、泣き出してしまいたい。けれど、わたしがここで涙を見せれば、透は矢張り『自分が交神に行く』と言い出しそうな気がした。
だからわたしは無理に、笑顔を作る。うまく、涙を殺せていればいいのだけれど。

「しゃーないなァ。ワガママ、きいたるわ」

そういって、透はわたしの頭に手をやり……小さい子にするように、ぽんぽん、とはたいてから軽く撫でた。ま るで、出逢ったばかりの、わたしが小さかった頃にしてくれたように。

「もう! 子供扱い、せんといて!」
「すまんの。ほな、忍 ちゃんが花嫁修業しとる間に、似合いのエエ男探してきたるから、待っといてや」
「……透ちゃんのアホ」

わたしに似合ういい男なんて、どうでもいい。
やっぱり、透は全然わかっていない。

「はは、子供扱いするな言うから、大人の女な忍ちゃんにピッタリの相手探す言うとんのに。手厳しいのー」

(ああ――また。何で、そんな辛そうな瞳をして笑うの?)

透はたまに、『作り笑顔』を見せることがある。眼鏡の奥に隠れているので解りづらいが、顔は笑っていても、目が全く笑っていないので、見破ろうと気をつけてさえいれば直ぐにわかる。

「うっさいわ! そんなん、自分の相手ぐらい自分で決められるわ。ほなウチ、早よ怪我治せるようにおとなしくしとるから、透ちゃんはさっさと討伐行きや」

「おう。なら、留守番しとる間に、神さんの姿絵やら見合いの釣書やら見て、エエなって思う相手、見繕っとくんやで」

透はイツ花の持ってきたという、神様の姿絵やら釣書の山を指して言った。
出発の前に、これだけは念を押しておかなければ。

「……うちの、花嫁姿にケチつけ たら許さへんからな」

透は無茶をして大怪我をするような性分ではない。けれど、万が一ということがある。自分が交神に行くので無ければ無事に帰ってくる必要など無い――と、緊張の糸が切れてしまうかもしれない。
透に何かあっても、わたしが花嫁衣裳を来て笑っていられるなんて思ってもらっては困る。

「あほか。そんなこと、絶対せえへんわ――忍ちゃんやったら」

――鎧や薙刀なんかより、花嫁衣裳 の方が似合うエエ女に絶対なる。

(――え……今の、何……?)

空耳……? 戦装束などよりも、花嫁衣裳の方が似合う――なんて。透の性格を考えたら、絶対に言う筈が無い。
眼鏡の奥に見える、焦茶に見えている瞳が、ほんの少し揺らいだような気がしたのは気のせいだろうか。

「……いや。何でもない」
わたしに向かって、伸ばしかけていた手をきゅっと握り締めると、目を伏せ、透は溜息を吐き出すように口元だけで薄く笑った。
そのまま、手を持ち上げて眼鏡を外す。
そこには、何度か見たことのある真紅の瞳があった。

「何なん? 透ちゃんのアホ。……無茶せぇへんと、今月が終わったら、帰って来ィや」

わたしが外した眼鏡を受け取ると、透は玄関に背を向け、 例によってイツ花の気合いの入った掛け声を背に、迷宮へと出発した。
こちらを振り返ることをしないで、手だけひらひらと振って応える。

わたしは、透が用意してくれた紙束の山から神様の姿絵をまとめて、イツ花につき返した。
自分で選んで良いのなら、同じ時を生きることが出来る、異国の青年の方がいい。
たとえ、ずっとそばにいることが叶わなくても。
隣で剣を振るってもらうことが出来なくても。
神様なんかじゃなくて――人であることを選んだ誰かとの間に、子を成す事が出来るならその方がいい。

わたしが選んだ人を、透も好きになってくれたらいい な……と思いながら、わたしは見合いの釣書きを捲っていった。

高羽家青嵐記 番外・始祖の娘 7

しばらく経って、わたしを探しに来たのは透ではなく、イツ花だった。

(透ちゃんのアホ! ホンマに追いかけて来いひんなんて、女心まったくわかってへん!! もう、ホンマ知らん!)

イツ花の、『交神の儀』がダメなら他にこんな方法もある……と聞かされた提案に、わたしは頭から氷水をかけられたような気がした。

こんな重大なこと、すぐに返事をすることなんて出来ない。
「透は女心をまったくわかってくれない」と、わたしは勝手に腹を立てていたけれど。
わたしの方も、彼の思いを何一つ知らない――いや、わかろうとしていなかったのではないだろうか。

種絶の呪いに触れなければ、意見を求めてみても良いのではないか――そう思ったわたしは、琵琶を片手に、先生の庵を尋ねた。

「――そう。……きっとその女の子、道場の男の子のことが好きなのね」
「……好き?」
「だって、そうでしょう。その男の子、跡取りを設ける為に、好きでもない女と結婚するんでしょ? 政略結婚なんて、身分のある人なら珍しいことじゃないわ」

まさか自分と透のことであると告げるわけにもいかず、わたしが話 した筋書きはこうだった。
『わたしが通っている薙刀の道場で出会った女の子から相談された。その子が出入りしてる道場は、跡取りに恵まれず困っている。大怪我をして跡を継げなくなった、跡取り候補の男の子は、子供を授かる為に好きでもない貴族の姫と結婚しようとしている。女の子の方は、その男の子に好きでもない相手と結婚なんてして欲しくない、いつか本当に大好きな人を見つけて幸せになって欲しいと思っているがどうしたらいいか』というものだっ た。

「それに、身分の高いお姫様と結婚して、道場が栄えるならその男の子にとっては幸せな人生なんじゃないかと思うわよ? 応援してあげれば良いじゃない」

先生の顔を正面から見ることが出来ず、わたしは思わず、正座した膝の上で自分の手を握り緊めた。
「でも。…… その男の子、すごく淋しそうなんだって。……だから」
「だから、愛のない結婚なんてして欲しくない? ――それは、女の身勝手ってもんじゃないか しら。自分が奥さんになって苦労をともに背負うことも出来ない、でも男にも独身を貫いて欲しいなんて、それじゃお家が潰れちゃうわよ」

はっとして、顔をあげると、優しく微笑む先生の顔があった。

「そうね。男に独身を貫いて欲しいなら、その女の子が跡を継ぐっていうのはどうか しら」
「――え?」
「だって、別にその道場『跡取りは男子に限る』って言われてるわけじゃないんでしょ? そんな条件があるお家で『養子を迎えて跡を継がせる』なんて、聞いたことが無いわ。養子を迎え入れることが出来るってことは、他に『母から受け継がれる正当な血筋がある』ってことだもの」

よくわからない、というわたしに、先生は「貴族社会で母君の身分が重視されるのと同じ理由ね」と説明してくれた。

貴族社会の仕組みについては、よくわからなかったけれど。
『女の子の方が跡を継ぐ』という選択は、わたしにとって一筋の光をもたらした。

 

高羽家青嵐記 番外 始祖の娘・8へ

 

 

高羽家青嵐記 番外・始祖の娘 6

そうして、月が変わり。
精進潔斎を済ませた透は、『交神の儀』の為の祈りに必要な祝詞の書かれた書付を持って、わたしの部屋へとやってきた。
嫌だと告げると、透の眉間に刻まれた皺が一層濃くなった。

「はぁ? 意味わからんわ。俺に交神行くなて。そら、相手は忍ちゃんのお母さんとは別の神さんやけど、力考えたらしゃあないやろ」
「そういうことを言ってるんと違う。透ちゃんが『交神』行くのが嫌なんや!」

討伐から帰ってくる度、頬を染めて安否を気遣うイツ花に対する、透の態度を見ていて、わたしにも察しがついてしまった。
透は、こと商売に関しては誰よりも人の心の動きを察するのが早い癖に、女の子からどういう風に見られているか、全く解っていないのだ。
これ位直接的な物言いでなければ、伝わる筈が無い。

「じゃあ何か? 舞子さんにずっと操立てえ言うんか?」
「お母ちゃんに操立てろやなんて言うてるんとちゃうわ!」

はぁと溜息をつき、目を伏せた透を見て……やっと解ってくれた――と、期待したわたしが浅はかだった。

「あのなあ。――ずっとふたりで討伐行ける訳なんかあらへんやろ。わかってんのか、忍ちゃん。自分、先月大怪我したばっかりやろがや」

返って来た答えは、わたしの予想を超えてずれている。
こうなればもう、わたしに言えることなんて一つしかない。
「嫌なもんは嫌や!」

わたしの言葉を聞いて、透の 表情が一瞬だけ険しくなるが――すぐに、諦めたような、投げ遣りな表情に変わる。

「せやったら、忍ちゃんが交神行くか? 俺は別にどっちでも――」
「知らんわ! 透ちゃんのアホ!!」

パン、と乾いた音がする。『どっちでもいい』なんて絶対に聞きたくなかった。
思いっきりひっぱたいたので、透の左頬に赤い手形がくっきりとついているのが見えた。

「痛ったー……って、忍ちゃん、どこ行くねん!」
「透ちゃんのアホ!! ついて来んといて! 透ちゃんなんか、大っキライや!!」

 

→高羽家青嵐記 番外 始祖の娘・7へ

高羽家青嵐記 番外・始祖の娘 5

(あれ――? 透ちゃんの分、これだけ?)

夕餉の膳を見て、わたしはイツ花が何か手違いをしたのではないかと思った。
初陣の後、イツ花が拵えてくれた料理は、討伐から無事に帰ってきたことを祝う、贅を尽したもてなしの料理だったはずだ。
透は無事に、帰ってきたのに。好物の肴も一切、添えられていない。
好物も口にすることが出来ないほど、弱っているのかと気になって、わたしは思わずイツ花を呼び止めた。

「イツ花、透ちゃんやっぱ、怪我でもしたの?」
「いえ――来月、透様は『交神の儀』に臨まれるのです」
「交神の儀……って」
「以前お話ししましたよね? 高羽家の皆様に課せられた、二つの呪いのことを――」

イツ花が『交神の儀』について説明してくれたが、わたしは何か、 槌で頭を殴られた時のように、まったく考えがまとまらなくなっていた。

(嘘。――どうして? わたしが、役立たずだから?)

神と触れあい、子を成す。
それがどういうことなのか――市井の娘達と、色恋にまつわる話を聞くこともあったわたしには、何となく察しがついてしまっ た。

人ではなく、女神と。
女の姿に似た、けれど女ではない異形のもの。
討伐先で出遭う、鬼と何処が違うというのだ。
イツ花だって言っていたではないか。神と呼ぶか、鬼と呼ぶかの違いなど、人間の勝手な都合に過ぎないと。
異界に棲まう……見目形は麗しい、けれど人ではないモノ――そのおぞましい存在と、透は肌を触れあい、子を成すのだ。

幸せそうに頬を染める娘達が語るような、温かな情など知らないま ま……悲しい瞳をしたあの人は、ただ淡々と課せられた宿命に従い――子を成すのだ。

「嫌っ!」
イツ花の用意した膳に箸をつけるこ となく――わたしは、その晩『気分が優れず、食欲が無い』と嘘をついて自室に下がった。

 

→高羽家青嵐記 番外 始祖の娘・6へ

 

 

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