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不撓不屈のR水月一族 1020年11・12月

1020年・11月/12月 記録者 5代目当主、風
巻物取得・お雫、お地母、魂託し、野分

渡君と耀穂さんを連れて大江山へ。
由羽姉さんは具合が悪いそうなので、僕の代わりに爽の訓練をお願いしました。
様子を見ながら、先に進みます。
たとえ、朱点の寝所にたどり着けないとしても、ここで強力な巻物や得物を手に入れれば、後の戦いが随分とやりやすくなるはずです。

黄川人さんが僕たちに対して「羨ましい」と言った瞬間、僕は何故だか解りませんが彼の頬を張り飛ばしていました。
無論、彼のあの体ですので、僕の平手は彼をすり抜けてしまっただけなんですけどね。

「どうしよ父さん、まじヤバイって!!」
帰るなり、半泣きで爽が駆け寄ってきたのでただ事ではないと思いましたが。
「あたしゃ、寒がりだからサ。土は多めに持っておくれよ」
由羽姉さん、お疲れ様でした……安らかに、眠ってください。

不撓不屈のR水月一族 1020年10月

1020年・10月 記録者 5代目当主、風
僕の子がやってきました。

名前は爽(ソウ)と名付けます。
しかしこの子、ことあるごとに「ヤバイって」を口にします。一体誰に似たのでしょう。
爽の訓練があるので、今月は耀穂さん一人で出陣してもらうことになりますが……くれぐれも、無理はなさらないでくださいね。適当に宝箱を漁って、無事に帰ってきてくれればいいんです。
それと、椿姫の花連様が出世なさったそうです。良かったですね。

不撓不屈のR水月一族 1020年9月

1020年9月 記録者 5代目当主、風

新しい子がやってきました。几帳面な男の子です。
渡(ワタル)と名付けました。由羽姉さんが名付けてくれたので、由来は由羽姉さんに聞いていただくのが良いかと思います。

由羽姉さんに渡君の訓練をお願いして、耀穂さんと二人で九重楼へ。
蓮伯父さんが「邪魔だ」と言っていた門番の七天斎様ですが、ようやく天に帰ってくださいましたよ。

不撓不屈のR水月一族 1020年8月

1020年・8月 記録者 5代目当主、風
交神の儀 風・椿姫ノ花連

蓮伯父と同じ方を選んだのは……そうですね、他意はありません。――本当ですよ。
イツ花さんに「目が泳いでますよ」と言われましたが、本当に無いんですよ深い意味なんて。
「土のにおいがする人、嫌いじゃないです」
……どういう意味でしょう。確かに僕は、先々月、片羽ノお業に膝を折り、手痛い敗走を経験しましたが、天上の神には全てお見通しということでしょうか。
でしたらこの方、相当きつい物言いを、僕たちに対してなさる方なのですね。
これも愛の鞭というものなのでしょうか。
本当に、僕のような若輩には、女心の機微などまったく察することなど出来ないようです。
いえ、失礼しました。……ところで、僕が授かったのも男の子のようです。これは天から、「鹿島様の席次よりも一族の血筋を強くなさい」と言われているのでしょうか。

不撓不屈のR水月一族 1020年7月

1020年7月 記録者 5代目当主、風

5代目当主・風です。
若輩ながら当主を務めさせて頂く事になりました。

華蓮さんの分まで、力強く生きなくては。
僕も由羽姉さんも先月の怪我がまだ完治していないので、今月は由羽姉さんに交神の儀に行って貰う事にしました。

暗いお知らせばかりではありません。
長らく途絶えていた風物詩、秋のお祭りが復活するそうです。
何でも、「豊年ムキムキ祭り」というそうですよ。
由羽姉さんが授かったのは、男の子だそうです。

不撓不屈のR水月一族 1020年6月

1020年・6月 記録者・4代目当主、蓉
相翼院・片羽ノお業に敗走。巻物取得・陽炎

蓮、ごめん。馬鹿は俺の方だった。
俺の所為で華蓮が――
「皮肉なもんだな……体に悪いことは、片っ端から試してみたのによ」
俺は蓮より3ヶ月も長生きして、蓮の娘と同じ月にあの世行きかよ。

「みんな、自分の好きな方へ向かって歩いていけばいいのよ。どの道も、間違ってなんかないわ」

華蓮は自分で決めたことだと譲らなかった。
最後までかっこつけた娘っ子だよ。ったく、馬鹿が。
敗走する羽目になったのも、隊長に年端もいかねぇ娘っ子を指名したのも俺だっつの。
誰の所為かっつったら、そんな娘たちに任せた大馬鹿――俺の所為だろうが。

不撓不屈のR水月一族 1020年5月

1020年5月  記録者・4代目当主、蓉
由羽の娘(俺からしたら妹でもある)来訪。

イツ花曰く、膝頭とくるぶしの形が可愛い、らしい。
本人曰く、鎖骨の形が自慢とか。いやそこは顔立ちとかさ、髪とかにしとけよ。

耀穂(アキホ)と名付ける。職業は由羽と同じで薙刀士。

薙刀は良い武器に女性専用が多いから、どうしても女向けの職業になるんだよな……(帯の形が可愛いとか初代様やイツ花が言っていた気がするが、俺はそこのところは良く解らないので言及しない)

由羽がどうしても自分が出陣すると言ってきかない。相翼院へ行くんだと。
ま、俺としても可愛い妹の面倒を見るのは嫌じゃない。

不撓不屈のR水月一族 1020年4月

1020年4月 記録者・4代目当主、蓉

九重楼にて七天斎八起打倒。出撃隊長・華蓮。蓉、4代当主に就任。
使ったのは赤玉の併せ。

月初めから顔色が悪いと思ってたら、蓮のやつとうとう倒れやがった。
そんなわけで、今月は俺が記録を代書している。来月から、俺の仕事になるからだとさ。
蓮のバカタレ。双子なんだから俺が後継いだって、直ぐにお迎えが来るっての。

黄川人が「こないだの話の続きを」とかなんとか言ってたが、蓮のやつが倒れたりしたんで俺の頭はそっちでいっぱいになっちまって、黄川人の話の内容はキレイさっぱり忘れた。

「私たちの本当の力を知りたい。まだまだ行ける、もっと行ける…どこまで行けるか、行ってみろ」だとさ。
堅実で、守りを固める戦術を好んだ蓮にしては意外だったけど、案外去年の大江山から帰ってきた俺の言葉をずっと気にしてたのかもな。
つか、来月俺らの妹来るんだろ。面倒ごとを全部俺に押し付けてんじゃねぇよ馬鹿。

不撓不屈のR水月一族 1020年3月

1020年・3月 記録者・3代目当主、蓮

交神の儀。由羽ちゃんと鹿島様。
どうやら、授かったのは娘らしい。
ということは、「鹿島様の席次を上げるようにガンバレ。ただし、娘と父(という交神)は私の信条により断固拒否するから、女子が二代続くときは他の男神を適当に選ぶといい」という家訓に従うなら、解放した男神のどなたかをご指名する可能性もあるわけで。

ただ、おれ達の妹にあたる女の子にカッパやダルマは断固として拒否するから(おれが)それなりに見目も良く、能力値的にも申し分ない方を選ばなければ。
とか言ってたら、蓉に「いつの話だよ」と突っ込まれた。

不撓不屈のR水月一族 1020年2月

1020年・2月 記録者・3代目当主、蓮
稲荷ノ狐次郎打倒。

先月に引き続き鳥居千万宮へ。
暗黒大鳥居で、稲荷ノ狐次郎に挑む。
そういや、この人(じゃなくてこの神か)元々がここの主祭神なんだよな。赤い火ついてる最中に行ったら何か良いもんくれないかな、と思って赤い火で挑んだら首輪が止まった! これは幸運なのか? 他は茶碗と拳爪だから、まぁあながちハズレってわけでも無さそうだが。


目出度くかの神は天界復帰となったわけだが、由羽ちゃんいわく
「惜しいとこだけど、家訓がなくてもあたしは鹿島様の方が好みだから初代様の方針に従うよ」
とのこと。
由羽ちゃんの好みは、僅差で鹿島様>稲荷様らしい。

まぁ、由羽ちゃんは姿絵じゃなくて両方直に見てるわけだし、本人がそれで良いならおれはもう何も言うまい。
やたらめったら、おれ達の異母兄弟が増えることになるけど、そこはもう……なんつーかな、おれ達の特殊な出自からして、気にしていても仕方がないところなのだと思う。