1.アナログ絵を始めたきっかけ
覚えてない。物心ついたころにはチラシの裏に鉛筆で何か描いてた。それに加えて、年代的に「お絵描き=実画材」が入り口だったんで、デジタル絵を始めたのが社会人になって自分のお給料でPC揃えてからですね。 アナログは、ちまちまとちょっとずつ増やすのができるので
2.好きなアナログ画材
アクリル絵具。水多めに溶けば水彩表現ができるし、カラーインク混ぜたら耐水性をキープしながら発色を鮮やかにもできる。ジェッソを使えばマルマン図案スケブでも無茶できるようになるので、紙を比較的選ばない万能絵具って印象があります。アクリルでのマットな塗りは練習中
3.苦手なアナログ画材
色鉛筆。難しいですね…数年前に奮発して、カランダッシュパブロを40本くらい揃えたけど使いこなせていないです。水彩色鉛筆も、パレットに削って混色するという「水彩絵具でやればいいのでは?」って塗り方ばかりなので使いこなせてるとは言い難い…
4.使ってる紙
ウォーターフォードホワイト(中目/細目)、ホワイトアイビス
アクリル絵具のときはアルビレオもよく使う。アルビレオ、透明水彩だと難しいんだけどアクリル絵具で水彩塗りするときの発色とボカシが綺麗なんですよ。アクリル絵具で塗るときはマルマン図案スケブ+ジェッソも有りですね
あと、コピックの場合はヴィフアールの粗目とか、コピックペーパーの画仙紙・画学紙とかですかね。画仙紙・画学紙を使うとコピックで塗っても水彩風の自然で良いカンジのムラが出ます。
5.線画描くまでの過程
★線画のみデジタルの場合
水色かオレンジの水彩色鉛筆でラフ →0.3mmシャープペンで下書き →スマホで写真撮ってアイビスで読み込んで、クリスタ形式でクラウドにアップロード →PCでクリスタ開いて線画(※ごく稀にラフから線画まで全部クリスタの場合もあります)
★全過程アナログの場合、パターン1
水彩色鉛筆で下描き →耐水性のペンで線画 →水で下描きを溶かす →溶かした色をふき取ってから塗りに入る
★全過程アナログの場合、パターン2
水彩色鉛筆で下描き →鉛筆で仮線画 →練り消しで線を薄くして塗り →塗りが終わった後に面相筆か0号筆で濃いめに溶いた絵具で線を起こす(要は、線画が一番最後)
6.ペン入れの画材
場合による。5で答えちゃったけど
★リキテックスリキッドや開明まんが墨汁とかの耐水性インク+つけペン
★0号筆(または面相筆)+絵具
★クリスタ(アニメーター専用鉛筆またはベクターレイヤー特化型Gペン)
★2Hの鉛筆またはシャーペン ・色鉛筆(絵具同様最後に線を起こす)
ペン入れの画材にクリスタ(デジタル)が入ってるのは、私が線画をクリスタで描いて、水彩紙に印刷してカラーインクやアクリル絵具や透明水彩で塗る…というデジタルアナログ混合をよくやるからです
7.愛用の消しゴム
……ない。 実は私、消しゴムかけが壊滅的に下手で、紙をぐしゃっとやって折れ目入れてしまうので、消しゴム使わなくていい方法として編み出したのが「下絵を溶かす」「トレス台使う」「クリスタで線画を描く」って方法で消しゴム使わない方法をひねり出したので…
補足。「ない」と言いつつ、愛用と言えるほど高頻度で使ってるわけでは無いけど。使ってる消しゴムを3つ。練り消しはバニーコールアート様、ピュアスリムはサクラクレパス様の商品です。タワレコ消しゴムは「これめっちゃよく消えるし消しやすいよ!」と、身内から現物をもらって「おおー!これは確かに消しやすい!」と思ったものの、直後に私が「自分のあまりの消しゴムかけの下手さに、どうにか消しゴムを使わなくていい方法をひねり出す」ことに成功したので、10年近く前に貰ったタワレコ消しゴム、いまだに使い切っていないという。
8.アナログ絵の好きなところ
一期一会というか、「神の悪戯」に頻繁に助けられるところですかね…絵具と紙と、水が大抵何とかしてくれてイイカンジになるので、水彩系は基本、私の技量じゃなくて画材が素敵に働いてくれて何とかなってます。 逆に偶然の産物だから、にじみとか再現性低いんだけど
9.アナログ絵の苦手なところ
うーん…特に思いつかないですね。 私の場合、苦手なところってアナログだからとかデジタルだからとかの、お道具によるもんじゃなくて、単純に「私の技量が足りない」ってだけだと思います。
10.アナログ絵を描いててよかったこと
やっぱり、描いた絵を「好き」って言って貰えることが嬉しい。あと、「印刷しなくても原画を手元に置いとけば紙の状態で自分の絵が見返せる」とこですかね… あと原画を見せたときの反応がめちゃ嬉しいです。ご覧くださってる皆様、ありがとうございます
11.デジタル絵をやろうかなって思うことある?
既にやってる。制作過程も既にデジタルアナログハイブリッド。私にとっては、デジタルも筆や鉛筆と同じでお道具の一つに過ぎないよ
12.部分的にデジタル使ったりする?
11の回答に同じ。 線画描くときにデジタルとか、カラーラフとか色指定でデジタルとか。 場合によってデジタル線画に色鉛筆でカラーラフ作って、バリエーション見るためにグラデマップ使ったりとか。色指定決めるときにデジタルは簡単に色変更できて便利
以下は、2022.12.22AM9:00の時点ではFavついて無いけど、設問にあるので私が答えたくて追加してる回答です。
13.オススメのホワイト教えて
面相筆で使う場合→ドクターマーチンブリードプルーフホワイト
水筆に詰めるか、つけペンで使う場合→ドクターマーチンペンホワイト
ただこれ、どちらも「ドクターマーチンが廃版になる(※正確には当時のメイン代理店が輸入をとりやめる)」という話があって、店舗で買えるうちにと予備のストック含めて2つくらい買い足ししたんで手元に余裕があるけど、当時は600円くらいだったのが、現時点で輸入再開されたら値段が倍になっててびっくりした。
ドクターマーチンのホワイトはカラーモノクロ問わずに遮蔽力がすごい強くて、下の色浮き上がって来ないのでオススメ。
けどさすがに1200円は気軽にオススメできる値段ではなくなってしまったので、値段含めてオススメならアイシープレミアムホワイト
ドクターマーチンブリードプルーフホワイトはアルコールマーカーでも使えるけど、アイシープレミアムホワイトは「アルコールマーカーには使えません」って注釈あったような。
字が汚いのはご愛敬。過去に、色々な黒の上に、ドクターマーチンペンホワイトと、アイシープレミアムホワイトを使用した比較画像あったので載せておきます。上段がドクターマーチンペンホワイト、下段がICプレミアムホワイトです。使用感は、アイシープレミアムホワイトの方がさらっとしてますね。
尚、カラーインクの上につけペンでささっと線引いたカンジだと、原画見てもどっちがどっちか区別つきません。
画像のモノクロ比較は、各黒で塗りつぶしの後、ゼブラ丸ペンでガリガリ+面相筆でくねくね+面相筆に付けて筆先叩いて飛ばしました。紙はIC漫画原稿用紙135kg枠線付きです。これ、写真で撮ってるので、スキャンしてデータ化するとまたちょっと違った具合になると思います。
コピックならコピックオペークホワイト
カラーイラストで紙の色になじませたいならペーパーカラー修正絵具
ペーパーカラー修正絵具はホントに、修正した部分が紙の色と同じで馴染むので、いかにもホワイト!ってカンジでは無くて、マスキングで白抜きして紙の色残したんですか?ってくらいの雰囲気になる。
紙ごとに種類出てるんで、お使いの紙に合わせて探してみると良いかも。
14.用紙と手の間に紙を置いたり、手袋したりする?
します。手で擦って紙面汚しちゃう他に、手の脂(もしくはハンドクリームとか油脂の場合もある)が付くと水やインクを紙が弾いてしまうので、紙敷くか、手袋するかは必須。
デジタルの時は板タブなので手袋はしてないんだけど、実は板タブの方にコピー用紙を貼ってある
15.絵を描く前に手を洗う?
洗いますね…理由は14の手袋や紙と一緒。まあ絵を描き始めるとインクや絵具が指先に着くんで、書き終わってからも洗うことになりますけど……。
16.画材以外に必須アイテム教えて!
やる気と資料。
17.アナログ絵が捗るオススメBGM
歌詞が無くてループで聞ける、ゲームのサントラ(ボス戦用BGM)。
ただしUndertaleの「Battle Against a True Hero」だけはガチ泣きしてしまうのでBGMにできない。紙面に涙と鼻水ボタ落ちするし、自分の涙で見えなくなるから。
あとは、私は語学が堪能では無いので、言語として処理されない洋楽とかですかね。
18.アナログ絵が捗るオススメの飲み物
……いや、その。私結構そそっかしいので、作業してるのと同じ机上に飲み物は置かないようにしてます。ひっくり返してもいけないけど、同じテーブルの上に置くとペン先や筆を、うっかり筆洗とコップ間違えて突っ込みそうなので。
一息入れるときは、中座してキッチンに行って飲み物飲んでから作業机に戻ってくるようにしてます。小休憩時に飲むのは、白湯/コーヒー/無糖のカフェオレ/紅茶…あたりかなぁ。
19.アナログ絵が捗るオススメ食べ物
上に同じく作業中は食べないですね……。好きなおやつという意味なら「おさかなアーモンド」とか、「成城石井 トレイルミックス(食物繊維)」とか。
ナッツ類で足りないときは、絹ごし豆腐を適当に崩して、しょうゆとみりんで甘辛く煮て玉子でとじる……おざさとうふとか(豆腐の余りがタイミングよくあれば)
20.オススメのアナログの塗りかた教本教えて!
★色彩王国
色彩王国は、アクリル絵具/カラーインク/photoshop等、色々な画材のメイキングがあってすごい。コピックもあったような? ただ、10年以上前の雑誌だと思うので、探すのすごい難しいと思います
以下は、割と最近の本なので入手しやすいと思います。
★カラーインク
→イラストメイキングブック 種村有菜 カラーインク
★コピック
→コピックで出来る!魅力的な質感の描き方/
ドリーミィカラーで極める!コピック上達メイキング
★色鉛筆
→色えんぴつで描く 東方イラストテクニック ミニキャラから始めるイラストメイキング
★透明水彩1:楽しんで水彩を始められる。透明水彩の入り口におすすめ
→旅の時短スケッチ/たのしい水彩の時間
★透明水彩2:混色の教本
→12色からはじめる水彩画混色の基本/
ロリータファッションの描き方 基本6色で塗る水彩編
★透明水彩3:キャラクター絵(コミックイラスト)を楽しく
→創作水彩イラストの描き方〔下絵付〕
★番外:デジタル用の教本だけど、構図とか配色とかライティング(光の表現)の部分がアナログと共通していると思うので、あえてアナログ教本として挙げます
→光と色のチュートリアル/
写真加工で作る風景イラスト
★番外2:教本では無いけど、画集の巻末に掲載されてるメイキング。
書籍は、人によって「合う、合わない」があると思いますので、可能であれば試し読みなどしてみて、ご自身で「これは良い!」と感性でピンときたものを選ぶと良いと思います。
21.アナログ絵を描く際に気を付けていること
下書き→時々スケッチブックを立てたり、紙を裏返して光で透かしたりして違和感を感じる部分が無いかをチェックする(バランスを見る)
線画→ペンやインクなど、「擦って紙面が汚れる」可能性がある画材の時は、極力左上→右下の順でペン入れを進める。……もっとも私の場合、紙を手の動きやすい方向に合わせて回しながら描くという癖があるので、回すと擦っちゃう場合がゼロではない
塗り→固有色が決まっている場合、どこに何色を置くかを間違えないように色指定を塗る前にしておく
22.自分の絵を額に入れて飾ったことある?
無いです。どちらかと言うと、ファイリングして纏めておくと疑似画集っぽくて、絵が増えていく満足感を感じる。
飾る用途というより、郵送時の折り曲げ防止として、適当な100均フレームに挟んで進呈したことはあります。しかしこれ打ってて思いましたが、自分の絵でも推しを描けば「世界に1枚だけの推しの額装原画」になるのか。今度やってみようかな。
23.アナログでカラーラフを描く?
描きますね。たいていの場合は、衣装の色とかでどのパーツが何色かなどの配置を間違えないために置く色指定レベルですが。カラーラフでも影の位置とか、反射光とか境界色とかまでしっかり決めておくと、最終的に塗るときに迷わずに済むので、私の場合はやった方が良いのかも。
24.ずばりアナログ絵の魅力とは?
8でも答えたけど、「一期一会」と「唯一品」ってところでしょうか。
やり直しは描き手が頑張ればインクのボタ落ちをリカバリーしたり、塗り間違えたお色をなんとか別の色で塗り直したり何とかなるけど、「完成した絵と全く同じ絵」は、同じ作者であっても出来ない。極端な話、線画を印刷じゃなくて手書きで描いてる場合、同じ下絵をトレスしてもちょっとした力加減で線の太さや濃さって変わるんで、微差だけど線画の時点で1枚目と2枚目は全く同じ絵にはならない。
あと、私が知らないだけかもしれないけど、「分離色」を再現できるデジタルツールには未だ出会ってないですね
25.世界の中心でアナログ愛を叫ぶ
大好きだー!!!!
ここまでご覧くださってありがとうございます。先の質問の回答でも述べた通り、私にとってアナログ画材もデジタルのお絵描きソフトも、同じ「絵を描くためのお道具」のひとつという位置づけです。
アナログでも「水彩と油彩どちらの方が優れているか」という、私の感性からしたら「しょーもな!」という議論が交わされていたのを見たことがありますが、デジタルの方がアナログよりも優れているとか、逆にアナログよりもデジタルが劣るとか、片方を上げて片方を貶める主張を拝見すると「どっちも道具・手法に過ぎないのに、品が無いことを仰る方もいらっしゃるんだな(世の中にはいろんな人が居るなあ)」とちょっと残念な気持ちになりますね…アナログ実画材でのスタートが偉いわけでも、デジタルツールでのスタートが偉いわけでもないですよ。
どちらにも長所もあれば短所もあるので、絵を描く入り口がデジタルであっても、アナログであっても、描くことの楽しみを知ることができたのなら「良かったですね、あなた様に合うお道具と巡り会えたらいいですね」と私はこそっと、モニターの前から応援いたします。
ものすごく長くなりましたが、ご清覧いただきありがとうございました。