1020年・11月/12月 記録者 5代目当主、風
巻物取得・お雫、お地母、魂託し、野分
渡君と耀穂さんを連れて大江山へ。
由羽姉さんは具合が悪いそうなので、僕の代わりに爽の訓練をお願いしました。
様子を見ながら、先に進みます。
たとえ、朱点の寝所にたどり着けないとしても、ここで強力な巻物や得物を手に入れれば、後の戦いが随分とやりやすくなるはずです。
黄川人さんが僕たちに対して「羨ましい」と言った瞬間、僕は何故だか解りませんが彼の頬を張り飛ばしていました。
無論、彼のあの体ですので、僕の平手は彼をすり抜けてしまっただけなんですけどね。
「どうしよ父さん、まじヤバイって!!」
帰るなり、半泣きで爽が駆け寄ってきたのでただ事ではないと思いましたが。
「あたしゃ、寒がりだからサ。土は多めに持っておくれよ」
由羽姉さん、お疲れ様でした……安らかに、眠ってください。