
※流血・死にネタ注意 (高羽家青嵐記番外・透視点)
黄泉路の記憶 ※2013年10月発行の同人誌に再録してあります。 「――っ、忍ちゃん!」 背後に殺気を感じて振り返ると、忍の背後に迫...
個人的なイメージによる二次創作サイトです。現在、俺の屍を越えてゆけ(以下、「俺屍」と表記)のファンフィクションを扱っています。画像および文章の無断転載を禁じます
黄泉路の記憶 ※2013年10月発行の同人誌に再録してあります。 「――っ、忍ちゃん!」 背後に殺気を感じて振り返ると、忍の背後に迫...
翌日。 イツ花からの提案を聞いたから――と、わたしは透に自分の出した答えを告げた。 「うちが、跡取りを授かる。結魂でも交神でも、何で...
しばらく経って、わたしを探しに来たのは透ではなく、イツ花だった。 (透ちゃんのアホ! ホンマに追いかけて来いひんなんて、女心まったくわ...
そうして、月が変わり。 精進潔斎を済ませた透は、『交神の儀』の為の祈りに必要な祝詞の書かれた書付を持って、わたしの部屋へとやってきた。 ...
(あれ――? 透ちゃんの分、これだけ?) 夕餉の膳を見て、わたしはイツ花が何か手違いをしたのではないかと思った。 初陣の後、イツ花が...
何日か経って、起き上がれるようになったわたしは、透の姿を探した。 「透様なら、討伐に行かれましたよ」 言って、イツ花 は玄関先に...
初陣のとき、怖くて目を閉じるといつも、透の背中が目の前にあった。 彼はこちらを振り返ることはしなかったけれど、たまに癒しの術をかけてくれた...
建っているのが不思議なくらい、ボロボロな建物だった。 イツ花に手を引かれ、玄関をくぐると、イツ花よりもほんの少し背の高い人影が振り返る。 ...
「忍様! もう、お探ししたんですよ!」 髪に花飾りをあしらった、土色の髪に琥珀の目をした少女が、頬を膨らませて駆けてきた。 「イ...
「名は、『忍』。刃の下に、心ありで――しのぶちゃんや。そう呼んだって」 頬に触れる、暖かくて大きな掌の感触。 意思の強そうな真紅の瞳。 ...