氏神について(高千穂一族)

◆氏神について

当主同様、鷹羽家にあった『拒否権』はこちらにはありません。
生前の記憶は抹消されます。
鷹羽家の氏神が自由に他の神々と接しているのに対し、高千穂家の氏神は他の神々(鷹羽の氏神含めて)と接することが無い様、『禁域』に封じられています。
地上の様子を知ることや、高千穂一族以外のものに接することも出来ません。
また、氏神と交神を行った高千穂一族は天界での記憶をすべて抹消されます。
(高千穂家の事情考えると『無い方が幸せかも知れん』というせめてもの温情です。)

そして禁域で暮らす者は、感情が調整されています。

精神が壊れてしまわないように、外を知りたいとは思わない――思えないようになっているのです。なので「閉鎖空間に閉じ込められている」とは彼らは思いません。

「禁域の外に世界がある」「外に誰かがいる」ことと、
「来訪者がある」ということは結びつかないのです。

つまり禁域の外に何かがあることは知っていても、そこから何かがやってくるというふうには認識されず、「外がある」ということと「来訪者」というのは
それぞれバラバラのこととしてしか認識されません。パズルのピースが絶対にかみ合わないように、常に思考を誘導されてるということです。

ちなみに万一その気をおこしても、『禁域』に張られている結界には『それより先に進まないように』という暗示がかけられています。
「なんとなくこっちには行かない方が良いような気がする」というタイプで、根性(笑)で先に進もうとした場合、漠然とした不安感から不快感、やがて恐怖を感じるようになってくる、といったカンジで進むにしたがって強くなります。

高千穂家の建物にかけられてる『人払いの結界』は対人間用の比較的弱めのものですが、天界の禁域にかけられてるのは神様や一族であろうと引っ掛かるレベルのかなり強力なものです。
高千穂家の当主は特殊能力として結界破りを心得ていますが、ここの禁域に永続的にかかっている人払いは破れません。
(太照天昼子や朱点童子レベルであっても一時的に部分解除するのがやっとです。)

交神時には一族を禁域に招き入れるのではなく、また別の儀式用の禁域に一族と氏神の両方が(本人同士だけ)入ることになります。
儀式用の禁域を生み出すのは地上に残った一族の『祈り』です。
(なのでこれも、一人の力じゃ破れないタイプの結界なんですね)

地上でも天界でもない特殊な空間に、禊を済ませ、潔斎した一族と、御指名を受けた(笑)神様の双方が入る事になります。
何やってるのかは外からは一切わかりません。

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